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Nappy-Nap 6×6

書留:Assembly hour 「なんのための仕事?」

たくおさんのつぶやきから知った、
西村佳哲さんと西堀晋さんの奇跡の組み合わせの講演会。
http://www.kyoto-seika.ac.jp/assembly/2009_late/a2.html


一人は淋しいなと思っていたら、
無茶な日程ながら東京から青木さんと友人も参加で結局四人で行ってきました。
ありがとうございます!


僕には人生でいつか質問したい事が一つありました。
それは西堀晋さんのに実家がご近所さんにじゃないですかと言う事。

西堀さんは岐阜出身の工業デザイナー。
噂によると、実家が我が母校の近くで商売をやってるそうな。
そこがうちの本屋さんのお客さんなんだそうな。
まさかねぇそんなご近所に世界的なデザイナーが生家があるなんて。

本人に確認したところ、噂本当でした。
そもそも噂の出所は僕の父親で、
西堀さんのご両親に直接聞いたみたいなんで信憑性は高かったんですが。
松下でインハウスしてて、やめてフリーで京都でデザインやってて、
今アメリカのアップルで働いてる人て世界で一人ですから。


そんな余談はさておき、
講演会自体はとてもとてもおもしろく刺激的なものでした。
西村さんが進行をしていく感じで進んでいきました。
西村さんのお話は、著書の内容プラスαな感じで、
改めてやっぱりそうだよな、とうなずきっぱなしでした。
途中でちょこちょこと参加者同士で雑談する時間が設けられているのが面白く、
確かに同じような事に興味がある人が来ているので、話かけやすい雰囲気でした。

西堀さんの話は、はじめて聞く事が多く新鮮でした。
印象的だったことをざっと。

松下でエアコン事業部に配属されるも、そんなところではやってられないと
入社当日に辞表を上司に出すが、とりあえず説得され働き始める。
結果そこでの三年間でデザインについての全てを学んだ。

デザイン以外でデザインを訴求することの大切さ。

作った先にあるものがやりたい。
エフィッシュのように、来た人にいい気持ちになってもらえるような。

(エフィッシュを作る際に)カフェなんていくらでもあるけど、
自分がつくるからには何か伝えれるようなものを作りたい。

壁に当たったら、出来る事をすべてやってみる。出し切る。

西堀さんに西村さんがインタビューすると言う形で後半進んでいくのですが、
単純な質問から始まり、途中曖昧な返答をする西堀さんに西村さんが、
厳しくつっこむ場面もあり、友人同士のインタビューでしたが、
仲良しごっこにならず、さすが西村さんはプロだなと感じました。

二人の対談が終わった後は、
西村さんによるワークショップでした。
学外の人は500円というお情け程度の料金を払って、会場へ。

ワークショップのお題は「何のための仕事」

「なんのための仕事」=「自分の命をどう使って生きていくか」ということで、
まず自分がどうやって生きていきたいかをノートに書く時間が与えられました。
僕は普段悶々と考えている事を断片的に書きました。

その次に近くにいる見知らぬ人と三人組を作る。
そして、さっき書いた事をその二人に話す!
その間、聞いている二人は何も言葉を発してはいけないw

はっきりいって、初対面の人に話せるような事は書いてないわけです。
ただ、そこが面白いところで、昨日の日記にも書いたように、
こんなワークショップに参加している時点で一種の共通項があるわけです。
なので、意外と話せてしまう。7分間という意外と長い時間だけど、
ずっとしゃべりっぱなしでした。
後で、二人から最初に僕がたくさんしゃべったから、
もう話すしかなくなったって笑いながら言われましたがw
こういう時はなぜかいつもトップバッター。

その話した後がまた面白く、話した人は二人に背を向けて座り、
残りの二人で、今しゃべった事についての感想を言い合う。
本人にも聞こえるように。これがけっこうくすぐったいw
そんなつもりじゃないと思うこともあれば、そうですそうですと納得することもある。
自分がしゃべったことが人にはこうやって伝わっているんだと言う事が、
ダイレクトにわかる。面白い体験でした。
それでこれを三人分行う。

全くの初対面に人と、いきなり自分の人生の核心のような話をするという、
異様な時間でしたが、お二人とは30分ぐらいの時間でしたが、
お互いにわかり合えたと言う充実感がありました。

そんなこんなでワークショップは終了。
なんとも不思議な時間でした。
でも自分ついて深く考える事の出来た時間でもありました。

その後ちゃっかり、西村さんに「自分の仕事をつくる」にサインを頂くw
無理矢理していただいてすいませんでした。宝物にします。

お二人ともちょっとでしたが、話す機会があり、
とてもいい人で、そして楽しそうなのが印象的でした。

その後、青木さんは電車の都合で行けなかったので、
ワークショップで知り合った京都工繊大の学生とエフィッシュへ。

講演会に来てた人で一杯かなと思ったら、そんな事もなく鴨川の見える席で、
夕食を頂きました。二階に行ったら、西村さんと西堀さんが打ち合わせ中。
打ち合わせ中にもかかわらず、僕らに気付いた西堀さんは立ち上がって挨拶して下さいました。
なんて腰の低い人なんだ、、、それにしてもこの二人はいつでも笑顔だ。

エフィッシュは空間としてはもちろん素敵なのですが、
何よりスタッフがいい!オシャレなカフェにありがちな、
変にすましたような人は一人もいなく、
とても気持ちよく滞在することができました。



この一日を通して思ったのが、
結局行動しなきゃダメだなと言う事。
考えているだけでは何も始まらない。
行動に移せなきゃ意味がない。
ここ一ヶ月の間に、別に人から大垣のあの学校に行ったらと勧められるのも、
なんかどこかで繋がっているんだろう。
本当にそこに行くかは別として、そういう選択肢もあるわけだ。
いつか西村さんにインタビューされるような素敵な仕事をしてやるぞ!
と心を新たに一日だったのでありました。
# by tg5_design | 2009-10-27 00:18

駄文:飴を舐めれば、幸せになれるかもしれない。

駄文:飴を舐めれば、幸せになれるかもしれない。_b0156000_2239160.jpg


・・・次こそうまくいってくれ。

鍋にザラメを入れてスプーンでかき混ぜながら、
幾度となく心の中でつぶやく。たまに口に出してもつぶやく。
つい1週間前の話。


何か作っている時は、楽しさよりも実は不安で一杯の時の方が多い。
でも何かの拍子に、うまくいきそうな雰囲気になる時がある。
そうなると、不安は全て流れ出て、楽しさが溜まり始める。
この瞬間が一番幸せだ。
ただ、少したつと楽しさは干え上がり、底から絶望がにじみ出てくる時も多い。
この瞬間は最低だ。

そんなこんなを繰り返して、結果としてはやっぱり作るのって楽しいなと落ち着く。
面白いくらいに、毎回ちゃんと落ち着く。


最近気付いたことがある。
作ったものを渡す相手がはっきりしている時、なんだかんだで最後まで作り上げれる事ができる。
自分のために何かを作ろうとする時、実は未完のまま終わってしまう事が多いのだ。
途中で壁にぶつかった時に、「自分のために」と言うのは乗り越える動機として弱いらしい。

プロセスは自分のためにある。でも出来上がったものは誰かのためであってほしい。
全ての人に言えるとは思わないが、少なくとも僕にはそのようだ。
出来上がったものを得点化して、優劣を付ける事がいいと思っていた時もあった。
自分の満足のために作っていた時もあった。でも、今はそんなことは全く思わない。
渡した相手が喜んでくれたら、それ以上のエンディングはないのだから。
# by tg5_design | 2009-10-14 23:24

Gold

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2009.10.10 大安快晴。

とっても素敵な時間だった。
いや、とっても素敵な場所だった。

帰って親に思い出話をして、こんなことを言われた。
「出し物もないのに6時間もいたの?」
言われて初めて気がついた。
そう6時間もあの空間にいたのだ。1日の4分の1。
でもあっという間だった。
時間を忘れてさせてしまう素敵な空気に満たされていた。

最後にbonobosのGoldが流れてきて、(だったと思ったんだけど、だんだん自信なくなってきた)
あぁこんなこの場所にぴったりな歌もないなとうれしくなった。

あの場所に一番ぴったりなお別れの挨拶は、
「ありがとう、さよなら、さらに言うと愛してる」
# by tg5_design | 2009-10-12 21:28

駄文:活力

長打を狙うんじゃなくて、きざんでいけばいいんだ。
なんか最近そういう気持ちだ。そうすると不思議と焦りがなくなって、余裕が生まれる。

今週からついに「自分をいかして生きる」を読み始めた。
「自分の仕事をつくる」の西村佳哲さんの待望の新刊だ。

読み始めて、これは一気に読んではもったいないと、
少しずつ味わいながら読んでいる。

ちょっとずつ読んで感じた事をちょこちょこ忘れないうちに書いておこうと思う。

以前書いた、「好き」「得意」に関してちょっと似たような記述があった。
本文中ではそれを「お客さんでいられない」という言い方をしている。
僕の書いた得意と言うのは全くもってスキルだけの話になるのだが、
このお客さんでいられないというのはもっと深い部分の衝動の話だ。
この感覚はよくわかる。
映画にしろ写真にしろ工業製品にしろ、いいものを見ると感動する反面くやしい気持ちが常にわく。
絵画でも彫刻でも純粋にそれを楽しむ気にはなれないのだ。
そう思える時点で僕はこっち側の人間なのだろう。
すばらしいクリエイションを見たらそれを超えたいと思う。素直な気持ちだ。

できないだからこそ可能性がある。
簡単にできるパズルに面白みなんてないんだから。
# by tg5_design | 2009-09-29 23:00

駄文:今はまだ弱い光だけど、

三ヶ月間のフリーをへて、働き始めはや四ヶ月。

この二つの期間で感じた事は、
仕事をしていて、忙しい時はスキルは磨けるけど、思想はなかなか磨けない。
とっさの判断、瞬発力、決断力は忙しい方が身に付く。
どうしても目先の忙しさに気を取られ、深く考える時間がない。

逆になにもしていない時は、いろんなことを考える。
あることないこと。できることできないこと。不安と希望、、、
今年のはじめの頃に感じた事は貴重だと思う。
周りに置いていかれる怖さもあったし、なにも出来ない自分の無力さも感じた。
それでも何かしたいという自分の地力も感じた。
自分のやりたいことが何なのか、向き合ういい機会だった。
結局絶対的な答えはないのだけど、これから考えていく道筋のようなものは見えてきたと思う。

自分の生き方ではなく、活かし方と言った方がいいだろうか。
自分と向き合う事は自分を知る事。
自分を楽しませながら、周りはもっと楽しんでもらう。
相手が楽しいと自分もうれしい。

おぼろげながら、何となく見えてきた道。
# by tg5_design | 2009-09-05 15:16